電脳世界を疑似体験?攻殻機動隊S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D

2034年の電脳世界を疑似体験できるかもしれない攻殻機動隊S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D。
映画としての攻殻機動隊は押井守監督のGHOST IN THE SHELL
で一躍世界的に有名になったが、原作者の士郎正宗
のオリジナル作品はTVのOVAでしか発表されていなかった。
もちろん、OVAになっている攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXは、全話DVDやBlu-rayで発表されているし、一話完結のSOLID STATE SOCIETY
や、笑い男
、個別の11人
も発売されており、DVD作品は持っている。
そんな訳だから、ストーリーは知っているし、もう何度も自宅で見ているので、高い料金(3Dメガネ購入で2100円)を払ってまで見ようかとずいぶん悩んだが、キャッチコピーの『それは、観る人を電脳化する3D』にまんまと引っかかってしまった。
電脳化の象徴的な公安9課の暗号通信は、音声とともに画像まで可能だが、それが3Dで表現されていて、まさしく『本人目線』となっており、2D作品と比べるとバトーやトグサ、素子視線で楽しめる。
3Dの効果は、普通のシーンではさほど大げさではないが(このあたりは元々2D作品だったので限界があるのかも)、電脳世界のシーンなどでは本領を発揮する。
士郎正宗氏はWikiによると「原作を忠実に再現した映像作品は駄作にしかなりえない」と考えているそうだが、ぜひ最初からオリジナルの3D作品を作ってもらいたいものだ。
もちろんこのSOLID STATE SOCIETYの素晴らしさは単に3D化された事ではない。
この作品は2006年にTV放送された訳だが、ストーリーが素晴らしく良い。
今から約20年後の、少子高齢化とIT化が招くであろう問題点をバックに据えて、日本という国の存亡について語っているからだ。
ほかの攻殻機動隊S.A.C.シリーズにも共通するが、扱っている話題は非常に社会性の強いものばかりだ。このあたりが何度見ても飽きがこない原因かもしれない。娯楽に徹したディズニーアニメとは全く異なる方向性であり、日本が世界に誇れる映画ジャンルだと思う。
このような堅物のジャンルが日本で進化したのにはそれなりの理由があると思うので、今後も世界に打って出る作品、作家が多数出てくる事を期待したい。
今回の3D方式はRealDであり、札幌で上映したアバターのXpanD方式と比べメガネが軽く、画面も明るいように感じた。私は普段からメガネをかけているので今回のRealD方式はありがたい。RealDはスクリーンにコストがかかるようだが、その分メガネはフィルターだけの簡単な構造で持ち帰り可能だ。個人的にはこの方式が一番いいように感じる。
2011年4月22日(金)ユナイテッド・シネマ札幌4スクリーン




