サロゲート、SFとしては面白いがイマイチ

アイデアは面白いが、突っ込みがたりない。
自分自身の代用ロボットというアイデアは様々な可能性を持っているだろう。
自らを危険にさらさないという意味では、すでに一部は実用化されている。
アフガニスタンで飛んでいるアメリカ本土から操作されているともいわれる無人偵察機(攻撃も行う)や、凶悪犯の説得に遠隔操作のロボットなどがある。
しかし、現時点ではロボットが感じた五感を操作する者にフィードバックするところまでは出来ていない。
もちろん、五感のフィードバックだけではだめだ。映画では本人が睡眠する以外のほとんどの時間をサロゲートで代用させているようだが、そうなると本人の生理的ケアをする仕組みが必要になる。栄養補給や、排泄の問題が解決されなければならないだろう。
だがそれらの技術が全て実用化したとして、はたして映画「サロゲート」のような世界は誕生するであろうか。
おそらく、人が人としての肉体感覚を持っている限り、どんなに代用してもそれは無いと思う。だからこそ、主人公のグリアーは本当の妻との対面を願っていたのだと思う。
その事自体がこの映画の欠点で、真の人間的付き合いを望んでいるならば、サロゲートが全てをこなす世界観そのものが崩れてしまう。
結果的にサスペンス仕立ての映画であるが、最後に人間自身が中心となる世界を取り戻すストーリー自体が?と感じてしまった。ちょっと突っ込みが足りなかったと思う。
もっとも、妙に若く見えるブルース・ウィルス扮するサロゲートのグリアーが、腕をもぎ取られながらも無表情でターミネータばりの追跡劇を繰り広げるシーンや、キャンターに乗っ取られたピータースを生身のグリアーが追跡するシーンはそれなりに面白かった。
自分の代用肉体ともいうべきサロゲートが実用化されたなら、もっとありそうなのは攻殻機動隊の世界のようなリモート擬体としての使い方となると思う。
映画の中にも出ててきたが、PKO部隊のリモート兵士や、潜入捜査をする刑事なんかが真っ先に思い浮かぶ。
映画としてはアイデアは面白かったが、内容的にはつまらなかった。リモート擬体のアイデアは攻殻機動隊が先に行っているし、ストーリーも攻殻機動隊のSolid State Societyのほうが優れていると感じた。
2010年1月25日(月):ユナイテッド・シネマ札幌スクリーン2





コメント (2)
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同じような感想をもちました。
名作リストにあがった
2001年宇宙の旅
ハンニバル
ファンタジア
東京裁判
独裁者
「独裁者」はチャップリン主演のでしょうね。
この中では、東京裁判 を観ていません。
サイト: http://www.movie.my-sapporo.com/
iinaさん、コメントありがとうございます。
サロゲートの評判をネットで見ると、内容よりブルース・ウィルスの髪型にずいぶんと注目が集まっているようですね。
ところで2月6日から午前十時の映画祭が始まります。
2001年宇宙の旅、チャップリンの独裁者、ゴットファーザーなどがまた劇場で見ることができます。楽しみにしています。