2012、驚愕!怒濤のVFX

地面が割れ、ビルが倒壊。腰を抜かすVFXに脱帽だ。
画面に集中するためにあえて吹き替え版を見た。
最初のうちは音声の定位の仕方にちょっと違和感を感じたが、それもほんの少しだった。
NHKのクローズアップ現代にまで取り上げられたVFXは、まさしく『もう、これ以上のものは、ない』と言わせるほど緻密で破壊的だった。
その中で印象に残ったのはイエローストーンの噴火のシーンだ。
地下に巨大マグマ溜まりがあるとされるイエローストーンだが、噴火のスケールの大きさを実に破壊的に表現している。
噴火直後のシーンもすざましいものがあったが、驚いたのはその後の雨あられのように降り注ぐ溶岩の描写だ。
地面に激突した後の飛び散り方など実にリアル(もちろん本物は見た事が無いが)で、それと合成されたキャンピングカーが走るシーンなど、スクリーンに目が釘付けになってしまった。
撮影のアングルを別にすれば、もう完全に出来上がった作品のアラを探す事は不可能だろう。
細かなところまで描かれていて、リアルさが際立っている。
この細かなところまで再現するというのは、クローズアップ現代に出演していて、この映画の破壊シーンのリーダーを務めた坂口亮氏がいたからかもしれない。
彼が関わった作品は『父親たちの星条旗』、『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』、『ロード・オブ・ザ・リング』、『デイ・アフター・トゥモロー』など多数あるが、彼は渡米して10年も経たないうちにVFXクリエーターとして世界のトップレベルの実力を身につけた。
そして2008年度アカデミー科学技術賞を受賞している。すばらしいではないか。
彼のブログには、日本人を意識しながら外国人と仕事をして経験した事が色々と書かれている。これから彼の後に続く人達や、日本人以外と仕事をする場合に多いに参考になるのではないだろうか。
映画は超派手な破壊シーン満載であるが、それに翻弄されるのはもちろん人間である。
COP15のごたごたを見ていると、あと3年で大規模な地殻変動が起き、多くの人命が失われるとわかった時、はたしてこの2012のように協力して難局を乗り切ることができるであろうか?
COP15では『コペンハーゲン協定に留意する』という実に実りの無い結果しか残せなかった。
タイのアピシット首相が他国がやらないなら、我々もやらないと考える国がある限り、問題は解決しない
と述べたように、エゴむき出しで結局自滅してしまうのではないだろうか。まあそれも人類の運命と言えばそれまでだが。
2012はあくまでもフィクションだ。しかし、いまのままでは決して映画のようなエンディングにはならないだろう。
人間関係についてはあまり深く掘り下げていない映画であるが、多少たりともその事について考えさせられた映画だった。
2009年12月21日(月):ユナイテッド・シネマ札幌スクリーン3




