ぜひ長編化を、センコロール
監督・脚本・作画を一人でこなした宇木敦哉のセンコロール。
センコロールオフィシャルサイトはこちら。
正体不明の生物が札幌の街を舞台に喰い合いをする。何とも荒唐無稽な中編アニメだ。
しかし、面白い。センコのキャラクターとしての魅力もすばらしい。一言もしゃべらないが、憎々しい目で見つめるあたりがかわいいではないか。
30分間の中編ではどうにも消火不良感が残る。これはぜひ長編化してもらいたいアニメだ。
ほぼ一人で作品を仕上げる事で有名な方は新海誠が筆頭だろう。だが、わが町札幌にもそんな天才が表れた。
一見CG風に見えるが、手書きアニメというところが凄い。制作環境はPhotoshopと、After Effect
、編集はPremiere
ということで特別なものはない。逆にIllustrator
を使っていないというのが信じられない。
最近のアニメ作品はエヴァンゲリオンやサマーウォーズのように、緻密に書き込んだ作品が多いが、それらと比べると画面から湧き出るパワーというものには物足りなさを感ずる。
しかし、このセンコロールは宇木敦哉というクリエイターが、個人の思い入れを詰めこんで作り上げた暖かみを感ずる作品になっている。
この中編の続きはぜひ見たい。長編化される事を望む作品だ。
あと、このセンコだが、まりもっこりのように北海道発のキャラクターとして商品化されると面白いのではないだろうか。たぶんもう企画されていると思うが。
2009年9月21日(月):札幌劇場スクリーン1