日本人には作れない映画、靖国YASUKUNI

札幌で8月2日より公開、靖国YASUKUNI
札幌でようやく8月2日から靖国YASUKUNIが公開となった。
公開前にいろいろと話題になったが、素直な感想としてこの靖国YASUKUNIを見て『反日的』とか『反戦的』など諸々のレッテルを貼るのは、その本人の偏向具合をかえって反映すると感じた。
映画自体のざっとした感想は、刀匠の刈谷さんが作る靖国刀の製作過程と、靖国神社の8月15日の様子、合祀に反対する人達の様子などを織りまぜたドキュメンターリー映画で、後半部分に若干李纓監督の意向と思われる太平洋戦争時の旧日本軍と中国の関わりが付け加えられており、日本人にはデリケートすぎて(あるいは過激すぎて)製作は困難と思われる靖国神社をよくぞ撮ったと言いたい。
公開初日は上映妨害もあるかもしれないと警備が立ったようだが、4日のモーニングショーはそんなことも無く、来場者の年齢が高めな事と話題の映画だけあって来場者が100名ほどと、平日にしてはにぎわっている程度の違いしかなかった。
上映前には何やら隣の初老の二人が『この映画は云々・・・』などと話しているのが聞こえたが、これも上映前のごく普通の事だ。
2008年8月4日(月):札幌劇場スクリーン1
もっともな合祀反対
この靖国YASUKUNIで記憶にとどめておくべきと思ったのは合祀に反対する二人の言葉だ。
一人は浄土真宗の僧侶・菅原龍憲氏、もう一人は台湾の政治家高金素梅氏だ。
二人の経歴などは検索すればいくらでも出てくるので何もコメントしないが、この二人の主張はもっともだと感じた。
映画の中の菅原氏の主張は、自らの意志とは関係なく国の命令で徴兵され戦士した父親(浄土真宗の僧侶、当然宗教者)について、遺族はもちろん、おそらく本人も戦争の英霊などとして祭り上げられてほしくないので合祀から外してほしいというもの。
高金素梅氏の主張は、戦死した父は元々日本人でさえも無く、半ば植民地化された台湾から強制的に戦争に送り出されたのであり、日本の戦死者と一緒に合祀されているのは死者に対する冒涜以外の何ものでもないので合祀から外し、祖国へその遺品なりを返してほしいというもの。
この二人の主張にはA級戦犯と一緒に合祀されているとか、神道だからなどという理由は入っていない。至極真っ当な主張だと思った。彼らの主張に対して靖国神社側が合祀の正当性を主張する事は出来ないと思う。
なぜ靖国神社側はこれらの人達の願いを聞き入れず、合祀し続けているのか理解に苦しむ。まさか合祀に反対している人達を外すと我もと人数が増え、靖国神社の存在そのものが脅かされるとでも考えているのだろうか?





コメント (4)
サイト: http://yakenn2002.seesaa.net/
初めまして。TBありがとうございます。
拙エントリーでは専らこの映画のキワモノ的側面だけを取り上げたため、コスプレ右翼の話だけになってしまいましたが、貴エントリーが取り上げておられる合祀に反対する二人の言葉こそはこの映画の中で最も光っていた部分だと思います。
>まさか合祀に反対している人達を外すと我もと人数が増え、靖国神社の存在そのものが脅かされるとでも考えているのだろうか?
案外このあたりが図星なんじゃないでしょうかね。
サイト: http://pegasus1.blog.so-net.ne.jp/
日本人が撮ったすぐれた靖国問題の映画(ビデオ)があります.TBが通りませんので,以下に私のブログのurlを貼ります.
http://pegasus1.blog.so-net.ne.jp/2005-11-05
サイト: http://www.movie.my-sapporo.com/
yamamoto様、ビデオの情報ありがとうございます。
毎年この時期になると話題になる場所ですので、いろいろと勉強したいと思います。
サイト: http://www.movie.my-sapporo.com/
下等様、TB、コメントありがとうございます。
合祀されている人は文字通り死人に口無し状態です。死の間際にはおそらく多くの人達が自分のおかれた境遇を呪ったと思います。もちろん心底お国のためと思いつつ戦死した方もいるでしょう。
そういう個人の心情を無視し、誰も彼も合祀するという靖国神社の姿勢には大いに疑問を持ちます。