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原作のモーターサイクル南米旅行日記

モーターサイクル南米旅行日記
ゲバラのモーターサイクル南米旅行日記(初版第三刷の表紙)

チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記は映画モーターサイクル・ダイアリーズの原作である。
映画もそうであるが、この日記を読むのに『革命家ゲバラ』を知っている必要はないが、彼でなければ何の意味も見いだせない旅行記となっただろう。

これを読むと当時のゲバラたちの旅行がいかに過酷であったかがよくわかる。旅行というより冒険といった雰囲気だ。映画ではどちらかというと楽天的に描かれているが、実際はバイクが壊れてからはほとんどヒッチハイクで移動を続けてるしかなかった。金銭的な面で鉄道などの交通機関を使えなかったのだ。そのため、夜は野宿か人の情けにたより夜露をしのぐと言った具合だ。

得難い体験を経験した旅

ゲバラはこの旅行の後、4年後にフィデル・カストロと運命の出会いをし医学生から革命家へとなった訳だが、まだこの旅行の頃は医者になる事を第一の目標にしていた24歳の医学生であった。
映画を見たあと改めてこのモーターサイクル南米旅行日記を読むと、将来有望な青年がスポンジのごとく旅先での出来事を吸収していくのがよくわかる。
ゲバラはかなりの読書家らしいが、ある意味この旅は本で得た知識を自身の目で確認する事でもあった。だが、旅を続けて行くうちにバイクは壊れ、旅行の資金は底をつき、ほとんど野宿状態となり、あるときは密航までするはめになる。しかしこの事が象牙の城に籠ることになるかもしれない医者には経験できない強烈な体験を彼に強要した。

このモーターサイクル南米旅行日記はゲバラ自身が旅を終えたあとに旅行中に記していた日記を再構成したものだが、訪れる先で起きる様々な出来事を詳細に描いており、いかに刺激的な旅だったかが良くわかる。24歳の医学生にとっては得難い経験だったろう。
それにしても現代でもバイクで当時のルートを辿るのはかなり無謀と言わざるを得ない。ゲバラとアルベルトの行動力には脱帽する。

真の南米の現実に触れた旅

ゲバラにとってこの旅は『知識として知っている南米を自分の目で確認したい』というごく自然な欲求から始まったと思う。だがバイクが故障し、自由に移動できる手段を失い、ヒッチハイクで移動するうちにだんだんと見る目が変わってきたように思える。
バイクの故障がなければおそらくチュキカマタ銅山へは行かなかっただろうし、世の中の階級闘争の敗者の代表のような共産主義者の労働者夫婦との出会いは無かったであろう。
日記の中ではここで初めてゲバラの体制に対する批判が書かれている。
この後の旅は主な移動手段が徒歩とヒッチハイクになり、ますます社会の底辺の人々との接触が多くなってゆく。
チリを抜けペルーに入りインカ帝国の遺跡を巡るうちにこの傾向はますます多くなり、ゲバラの中に何かが芽生えたように思える。
それにしても日記に記されている歴史認識や遺跡の知識には驚かされる。旅立つ前に相当学習したに違いない。ゲバラにとっては単なる物見遊山の旅では全くなかった事がよくわかる。
おそらく彼のこうした知識に対するどん欲な吸収力が普通の人々の普段の生活に根付いた差別に対しても敏感に感じとり疑問を持ち始めたのだろう。
豊富な知識と旅先で感じた真の南米の姿がその後のゲバラを作り上げたと思う。

労働者階級の革命に目覚めた旅

ゲバラ自身もこの日記の冒頭に書いているようにこの「果てしなく広いアメリカ(南米大陸のこと)」をあてどなくさまよう旅は、思った以上に僕を変えてしまった。のだ。
彼が実際に革命に関わるようになるのはこの旅が終わったあとの翌年からだが、この旅こそがそのきっかけを与えたと思う。
それは日記の最後の付記にあるように、(おそらくはカストロ言葉も引用し)自身が革命家である事を宣言している事からもわかる。彼にとってはその後の生き方を徹底的に変えてしまった旅だったのだ。

前略・・・しかし、彼の言葉にもかかわらず、今は分かっている・・・偉大な主導的精神が、人類全てをただ二つの敵対する勢力に分けてしまうような巨大な切れ目を入れる時が来たなら、僕は民衆の方につくだろう。・・・中略・・・もう戦闘に備えて自分の体をこわばらせ、神聖な神殿に向かうかのように心の準備をしている、そこで新たな震えと新たな期待を込めて勝者である労働者階級の野獣の咆哮が響きわたるように。(原作から引用)


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