これは映画と呼べるのか?クローバーフィールド

遅ればせながらクローバーフィールドを見てきた。
斬新な映像だと素直に思うが、はたしてこれは映画と言える物なのだろうか。
映画館で上映しているので確かに映画であるが、映画という表現手段を使った映画以外の『何か』と感じた。どうにもうまく説明できないが今までの映画というジャンルからはみ出ていると思う。
明確なテーマがあるわけでもなく、一台のビデオカメラを通して見た2008年5月22日に起きた事を映し出しているだけだ。
確かに新しい手法だと思うが、訴える物が無い。圧倒的な力の前に置かれた無力な人間を描いている訳だが、非常にリアルな映像であるにもかかわらず当事者の一方的な視線で描かれているので、物語性が無いのでどうにも感動がない。
2008年5月12日(月):ユナイテッドシネマ札幌10番スクリーン
映画の新しいジャンルとなるか?
この一歩間違えばただのホームビデオの垂れ流しのような手法は、それに適したテーマがあれば映画の新しいジャンルとして定着するかもしれない。
しかし、非常にインパクトの強い映像になっているにもかかわらず、クローバーフィールドとは何かという事が全く語られていないために、そこから先に進むことができない。
確かに未知の生物との戦い、あるいは侵略と言う事は判る。だが残念な事に全くと言ってよいほど画像の説明が無いので、ある壮大な歴史的大事件の長大な予告編を見せられている気がするのだ。
結局最後まで長々と続く予告編を見せられているという感覚から抜け出る事が無く、映像が唐突に終わってしまう。見ていて非常に消化不良に陥る映画だ。
何か映画を通じた心理実験か群集心理の実験台にされているようにも思える。
このような演出の仕方こそがこの映画の最も重要な側面かもしれないが、映画として見たときに感動が無いのである。どうにもつかみきれない作品だ。
強いて言えば疑似体験映像とでも言えば良いのだろうか。
一つだけ気になったのは、巨大モンスターと小型モンスターの組み合わせが、平成ガメラのレギオン襲来を思い出してしまった。脚本のドリュー・ゴダードはレギオンを知っていたのだろうか?




