ディズニーのファンタジア
「ファンタジア」は1940年にディズニーにより作られたフルカラーのアニメーションと、ステレオ収録のクラシック音楽が一体となった総合芸術作品である。
今でこそ、アニメーションと言えばジャパニメーションという言葉があるほど日本のアニメーションが世界的にも評価されているが、ファンタジアが公開されたのは1940年というと太平洋戦争が始まる前年である。日本での公開は終戦後の1955年であるが、1928年生まれの手塚治虫がもし1940年の12歳の頃に(すでに漫画を書き始めている)このファンタジアを見ていたらどのような衝撃を受けたであろうか?
オヤジはこの映画の存在を知り、LDで見たとき、製作年代を知って腰を抜かすほど驚いた。
世界最高峰のアニメーション技術と音響技術
ファンタジアを見て驚くのはそのアニメーションの動きの滑らかさであろう。
現代のディズニーアニメは3Dアニメであるので、主人公のペンギンなりが首をまわすシーンなどは実にリアルに表現できるが、ファンタジアは当然ながら1カット毎すべて手書きである。
音楽に合わせて動き回るカバ、金魚、ワニ、ミッキーマウスなどの動きは大変スムーズで、擬人化されたリアルな動きは当時のディズニーのアニメーターの高度な技術力が遺憾なく発揮されている。しかもカラーだ。
ディズニーアニメの伝統とも言える動きの滑らかさを現代も継続するためには、コンピュータによる3Dアニメに早々に移行した理由が判る気がする。
音響も当時はまだSPの時代であるが、RCAにより全編ステレオで収録、上映された。残念なことに当時の劇場の音響レベルでは「ファンタジア」を技術的に満足に上映できたところは少なかったと想像できる。
今日では家庭で鑑賞できる。技術の進歩はすばらしいとオヤジは思う。
唯一無二の芸術作品
ファンタジアの様な音楽とアニメーションがここまで高度に一体化した芸術作品はほかに無いと思う。まさに唯一無二の芸術作品と言える。ディスニーアニメーションに興味がありご覧になっていない方はぜひ一度見てもらいたい作品である。
最後にファンタジアのLDのライナーノートからウォルト・ディズニーの言葉を引用したい。
「ファンタジア」は時代を超えた映画と言えよう。
10年、20年、30年後もずっと鑑賞され続けるに違いない。
この作品は、アイデアそのものを具体化した唯一の形式であり方法であって、かわりの作品などつくることはできない。
改良したり手直しはできたとしても、それ以上のことはできない。




