ラストキング・オブ・スコットランド
ラストキング・オブ・スコットランドはアミン大統領役の主演のフォレスト・ウィテカー(本作品で79回アカデミー主演男優賞を受賞)のぞっとする熱演よりも、スコットランドの若き医者ギャリガン役のジェームズ・マカヴォイのどうにも主体性のない演技がかえって独裁者アミンの狂気を際立たせているように感じた。
(2007/3/27 札幌ユナイテッドシネマ)
かなり痛い思いをした世間知らずの若者の自立物語
アミン大統領についてはほとんど知識がないが、サウジアラビアに亡命しており2003年に亡くなっているとは知らなかった。つい最近ではないか。
アミン大統領は1971年にクーデターで前政権を倒してから1979年失脚までの8年間に約30万人の反体制派を虐殺したとされているが、この「ラストキング・オブ・スコットランド」はそのアミン大統領の圧倒的存在感にものの見事に虜になってしまった一人の若き医者の自立の映画ともいえる。
独裁者によく見られる気まぐれからアミン大統領の主治医となってしまったギャリガン医師であるが、あまりの世間知らずからいつの間にかアミン大統領のイエスマンになり、ウガンダの「白いサル」呼ばわりされてしまう。
ついには大統領夫人にまで手を出してしまい、ようやく逃げ場の無くなった自分の立場に気がつく。最後に自分の暗殺を謀ろうとしたギャリガン医師に対しアミン大統領が「お前の今まではすべてがゲームとして生きてきたが、最後の死を経験して初めて現実を知るだろう」(記憶なので一部間違っているかも)という台詞がものの見事に言い当てている気がした。
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ウィテカーの演技が光るアミン大統領の狂気
いつの時代でも独裁者にはカリスマ性と狂気と優しさが同居しているようである。
主演は演技派のフォレスト・ウィテカーであるが、ヒトラーを尊敬していたといわれるアミン大統領の狂気と優しさを見事に演じている。さすが79回アカデミー賞主演男優賞に輝いたのは納得である。ラストキング・オブ・スコットランドの演技があまりにもはまり役に思えてしまい、今後の役者生活に影響が無ければ良いがと心配してしまうほどである。
オヤジとしてはフォレスト・ウィテカーには次作は優しい父親役を演じてもらいたい。
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近代史をもっと学ばなければ(まずはニュースを見よう)
映画ラストキング・オブ・スコットランドはアミン大統領がクーデターで前政権を倒した直後から始まる。政情的には相当不安定な状態のはず。今でも外務省による「海外安全ホームページ」によれば地域によってはかなり危険な所もあるようである。映画の中でギャリガン医師は一刻も早く親元から離れたいとの一心で最初の赴任地を地球儀を回して指差すという方法で決めたが、時代背景もあると思うが無謀な選択であっただろう。医学校を卒業するのが最優先で、国際情勢には疎かったようである。
現代の日本人はどうであろうか?
さすがに世界各地の紛争が毎日ニュースソースとなっているので、最近は聞かなくなってきたがつい数年前までは日本人が犠牲となったテロ事件がいくつかあったと思う。オヤジとしては、せめて今世界がどうなっているのかぐらいは知っておきたい。




