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オヤジのこだわり映画批評

オヤジの映画の見方はこだわりオヤジの目線で映画を批評しています。
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オヤジのベストセレクション

  • 2001年宇宙の旅
    映画でしか表現できない世界があると思います。20世紀の最高傑作です。
  • ファンタジア
    映像と音楽が合体した総合芸術作品。ディズニーアニメの素晴らしさを堪能できます。
  • 独裁者
    戦争、人種差別を痛烈に批判したチャップリンの名作。ラストの演説はそのまま現代に通用します。
  • 東京裁判
    何やら憲法問題が騒がしいですが、この作品を一度見てください。
  • ハンニバル
    トマス・ハリスが生み出したハンニバル・レクター博士の名作。リドリー・スコット監督の傑作です。

オヤジの感想

エイリアンの設定が残念:バトルシップ

バトルシップチラシ
ザトウクジラ型宇宙船が弱すぎだ。

アクション、CG、俳優の演技ともなかなか良かったが、この手の宇宙からの侵略ものでいつも思うのは、数光年隔てた宇宙を飛んでくる技術力があれば、地球征服などあっという間に出来るだろうという事だ。
それがどうして地球に来るときに衛星に衝突するのか?全く意味不明だ。
しかもエイリアンがまるで地球人とそっくり。正体が明かされる前までは、もしかしたら宇宙服の中のエイリアンは、実は遥か昔に地球から分化した同じ人類かもしれないと思ったくらいだ。

最近の地球が突然エイリアンに攻め込まれる作品は、最後までエイリアンの目的がはっきりしない場合が多く、このバトルシップもそうだ。
世界侵略:ロサンゼルス大決戦ではタコ型?エイリアンだったが、あのような生命体ではコミニュケーションは困難だろうが、バトルシップのエイリアンはヒューマノイド型だ。
戦いには勝ったのだから、その後としてぜひ侵略の理由を描いてもらいたかった。
一応、地球で息もできたようであるし、移住先を求めてきたのだろうか?

あと、宇宙船?だが、どうにもザトウクジラに見えて仕方がなかった。しかも、なぜあの宇宙船?は空を飛べないのか。しかも弱すぎる。
イージス艦のミサイル2発でやられてしまっては、あの巨大さからは信じられない。第2波攻撃までは防いだようだが、ファランクス並の防御システムしかなかったのだろうか。
極めつけは戦艦ミズーリの40cm主砲でいいようにやられてしまうところだ。攻撃武器も誘導能力のない遅発性砲弾?と、なんでも切り裂いてしまう大型回転カッターだけで、どうも弱すぎる。
要はエイリアンの設定がおそまつなのだ。
意外と攻撃力が弱いので、地球に来た目的は、ただの侵略ではなかったという展開が欲しかった。もう少しエイリアンの設定に踏み込んでもらいたかった。
続編もあり?な終わり方だったので、もしかしたら期待できるかも。

札幌シネマフロンティアシアター9

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もっと地元の声を!、大津波のあとにと槌音

大津波のあとに、槌音
あまりにも大きすぎる津波の被害

「大津波のあとに」であるが、震災2週間後に被災地に乗り込み、その状況を撮ったものだ。
まだほとんど復旧作業が進んでいない状態で、改めて津波被害の大きさを思い知らされる。
何人かのインタビューがあったが、印象に残ったのは石巻の男性だ。
その方は「知事、市長は高いところから市街を一望し、ひどい被害だというだけで現場に降りてこなかった」と言っていた。
実を言うと、津波の被害はあまりにも報道されすぎて、震災から1年経った今では新鮮味がなくなっていた。この一言で、報道されていないのは実際に被災した方の生の声だったということに気づいたのだ。
確かに災害派遣で自衛隊が活動していたが、その多くは行方不明者の捜索にあてられているようで、がれきの処理などはほとんど手が付けられていないようである。被災した人たちの状況は、被災直後とほとんど変わりがないのだ。
この地元の男性のような思いは、マスコミはほとんど報道していなかったのではないだろうか。
作品全体を通して、被害の大きさより、このような地元の声をもっと多く聞くべきだったと思う。ちょっと残念だだった。

「槌音」は「大津波のあとに」とは対照的に、被害にあった大槌町の被災前の活気あふれる様子と、破壊されつくした街並みを交互に映しだしている。
大久保監督のプライベート映像とも言える被災前の状況を見るのがつらい。
津波による破壊があまりに広範囲、徹底的で、被災前の普通の生活には戻れないのではないだろうか。物理的には可能だろうが、再び震災前の活況を取り戻すのには一世代経たないと無理なような気がする。それほど被災前は活き活きとしている。
改めて自然の傍若無人で人智を超えた恐ろしさを気付かさせてくれる。

言うまでもないが2011年3月11日の大震災がもたらした最大の被害は津波によるものだ。
放射能では誰も死んでいない(今後も多分死者はでない)のに、ただ風評被害を撒き散らしたマスコミと、反原発の御用学者、御用タレントが復興に注力すべきパワーを削いだ責任は非常に大きいと思う。反原発と震災復興は別なものだが、御用タレントはデモする暇があるのなら慰問かボランティアに参加すべきだろう。
これは今回、この2本の作品を見て強く思ったことの一つだ。

2012年3月19日(月)蠍座

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ドキュメンタリータッチにまとめたコンテイジョン

コンテイジョンちらし
名優の演技が光るコンテイジョン

全編緊張感あふれる作品だ。さすが演技派俳優を揃えただけのことはある。
映画の内容からどうしても2009年4月から世界的に流行した新型インフルエンザを思い出してしまうが、この映画で描かれている世界は、実際の新型インフルエンザよりはるかに被害が大きい。
ちょっと調べてみると、本当の新型インフルエンザは、WHOの終息宣言後の発表で、全世界で1万8千人だった。この人数は普通のインフルエンザで亡くなる25〜50万人と比べると非常に少なく、WHOのから騒ぎとも言われた。ここのあたりは本作でもさりげなく触れられている。
そのためか、ワクチン製造では、WHOと製薬会社が結託して危機感をあおり、売り上げを伸ばしたのではないかとの疑惑も出た。

まあリアルな世界の話は結局たいした被害が出ず終息したが、映画の世界ではとんでもないことになっている。
発症すると48時間程度で死に至り、致死率は20%もある。もっとも、5人に4人は生き残る数字であるので、人類絶滅なんてなことにはならないので一安心だが。
この手の騒ぎで一番心配なのがパニックとデマだろう。
コンテイジョンもその例に漏れずそういうシーンが出てくる。
数が足りないばかりか、効き目もないレンギョウのエキス?を買うために暴動が起きてしまう。
この辺りが今までの伝染病映画にはなかった展開で、ジュード・ロウ扮するブロガーのデマがあっという間に世界に広まってしまう。もちろん、本人は特効薬の第一発見者のつもりだから、無自覚な犯罪者になってしまったことに反省もない。
似たようなデマは福島原発事故の際にもあった。中国でヨウ素入り塩の買い占めがあった。

また、危機情報管理の問題も描かれていた。
感染者が出たのでシカゴを隔離するが、ローレン・フィッシュバーン扮するCDCの博士が、自分の恋人を避難させるために隔離前にシカゴを脱出するように連絡したが、この恋人から情報が漏れてしまうのだ。
感染しているかもしれない人が隔離の前に全国に広まってしまう危険性があったのにだ。
個人的には、このことが原因でもっと悲惨な結果になった方が良かったのではないかとも思う。
本当にヤバい伝染病だったら、彼の行為は許されるものではない。
この辺りは本当にこんな事があったら自分は冷静でいられるか試される場面だ。

一般人で唯一冷静でいられたのが、ほぼ最初の犠牲者の夫であったマット・デイモンだ。
妻と息子を失い、残された娘をなんとしても感染させまいとする行動は賞賛に値する。
もし、守るべき人がいない場合、どのような行動をとるかはわからないが、おそらく、それでも冷静に行動するだろう事がわかる人物だ。

現実の世界では、豚との接触がないのにアイオワ州の子ども3人が新種の豚インフルエンザウイルスに感染したとCDCが発表した。
今回は大流行の兆しはなさそうであるが、用心にこした事はないだろう。

監督のスティーブン・ソダーバーグの作品は今回始めてみたが、なかなかすばらしい出来栄えだ。
派手なアクションがなく、淡々と描いていく。俳優陣もみな演技派でドキュメンタリータッチに仕上がっていて、作品に引き込まれていく。チャラチャラしたところを排してすばらしい作品になっている。
今後注目したい監督だ。

最後に、この映画を見るときは咳き込まない方がいいかも。

2011年11月25日(金)
札幌シネマフロンティアシアター1

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電脳世界を疑似体験?攻殻機動隊S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D

攻殻機動隊S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3Dチラシ
2034年の電脳世界を疑似体験できるかもしれない攻殻機動隊S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D。

映画としての攻殻機動隊は押井守監督のGHOST IN THE SHELLで一躍世界的に有名になったが、原作者の士郎正宗のオリジナル作品はTVのOVAでしか発表されていなかった。
もちろん、OVAになっている攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXは、全話DVDやBlu-rayで発表されているし、一話完結のSOLID STATE SOCIETYや、笑い男個別の11人も発売されており、DVD作品は持っている。
そんな訳だから、ストーリーは知っているし、もう何度も自宅で見ているので、高い料金(3Dメガネ購入で2100円)を払ってまで見ようかとずいぶん悩んだが、キャッチコピーの『それは、観る人を電脳化する3D』にまんまと引っかかってしまった。

電脳化の象徴的な公安9課の暗号通信は、音声とともに画像まで可能だが、それが3Dで表現されていて、まさしく『本人目線』となっており、2D作品と比べるとバトーやトグサ、素子視線で楽しめる。
3Dの効果は、普通のシーンではさほど大げさではないが(このあたりは元々2D作品だったので限界があるのかも)、電脳世界のシーンなどでは本領を発揮する。
士郎正宗氏はWikiによると「原作を忠実に再現した映像作品は駄作にしかなりえない」と考えているそうだが、ぜひ最初からオリジナルの3D作品を作ってもらいたいものだ。

もちろんこのSOLID STATE SOCIETYの素晴らしさは単に3D化された事ではない。
この作品は2006年にTV放送された訳だが、ストーリーが素晴らしく良い。
今から約20年後の、少子高齢化とIT化が招くであろう問題点をバックに据えて、日本という国の存亡について語っているからだ。
ほかの攻殻機動隊S.A.C.シリーズにも共通するが、扱っている話題は非常に社会性の強いものばかりだ。このあたりが何度見ても飽きがこない原因かもしれない。娯楽に徹したディズニーアニメとは全く異なる方向性であり、日本が世界に誇れる映画ジャンルだと思う。
このような堅物のジャンルが日本で進化したのにはそれなりの理由があると思うので、今後も世界に打って出る作品、作家が多数出てくる事を期待したい。

今回の3D方式はRealDであり、札幌で上映したアバターのXpanD方式と比べメガネが軽く、画面も明るいように感じた。私は普段からメガネをかけているので今回のRealD方式はありがたい。RealDはスクリーンにコストがかかるようだが、その分メガネはフィルターだけの簡単な構造で持ち帰り可能だ。個人的にはこの方式が一番いいように感じる。

2011年4月22日(金)ユナイテッド・シネマ札幌4スクリーン

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新世界を切り開いた劇場版機動戦士ガンダム00

劇場版機動戦士ガンダム00チラシ
ファーストコンタクトという新しい世界を切り開いたガンダムワールド

TVシリーズの機動戦士ガンダム00の劇場版であるが、機動戦士ガンダムF91以来となる完全オリジナルストーリーだ。
今までのオールドタイプ対ニュータイプという、いわば人間同士の闘いを期待していたファンには肩すかしを食うストーリーだ。そちらが好みなら、現在進行中の機動戦士ガンダムUCの方がおすすめだ。

もの言わぬ金属生命体のELS(エルス)とのファーストコンタクトを扱った点で、今回のガンダムは過去のガンダムシリーズとは全く別のものとなっており、TVシリーズからの延長的要素を排してSFっぽく脚本が作られていたら画期的な作品になったと思われる。
アニメでの表現とはいえ、ようやく人類が一つになりつつある世界で、人類そのものが変革を始めるというあたりがアーサー・C・クラークの『幼年期の終わり』を彷彿とさせるからだ。
さらに、『2010年宇宙の旅』のように、木星からそのきっかけが始まるというのもSFファンにはたまらない設定といえる。

ある意味この劇場版ガンダム00は、過去のガンダムシリーズが築き上げてきたガンダムワールドを終わらせてしまうほどの影響を与えるのではないかと思う。
ガンダムにわれわれが惹かれるのは、いつまでたっても人類は争いを続け、それを乗り越えるためには人類そのものが変わらないと無理ではないかと思わせる現代世界を描いているからだと思う。
我々は、領土問題、民族対立、宗教対立など、いかにも人間的対立により常に戦争を行ってきた。今の世界はこれらの問題を解決し、相互理解の上で和解するための方法はあり得ないのではないかという絶望感がすでに蔓延している。
もうオールドタイプは死に絶えて、ニュータイプのみの世界にその望みを託すしか無いと思えても仕方ない世界だ。

日本におけるそんな紛争をSFロボットアニメで描いたのが今までのガンダムの世界であり、絶大な人気を得ている訳も、現状に絶望した若い世代が『もしも次の時代がくるのなら』といった希望を抱かせるからだと思う。
その点、劇場版ガンダム00はその次の世界を描こうとしたところが画期的だ。
全く新しい世界を切り開いた今回の作品は、もうしばらく時間が経てばこれからの日本のアニメに大きな影響を与えるかもしれない。次はそんな作品をぜひ期待したい。

2010年9月22日(水):札幌シネマフロンティアシアター7

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東京のコンピュータ会社に入社。汎用大型コンピュータのハードウェア保守一筋30年。その後札幌に戻る。
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