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オヤジの映画の見方

オヤジのこだわり映画批評

オヤジの映画の見方はこだわりオヤジの目線で映画を批評しています。
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オヤジのベストセレクション

  • 2001年宇宙の旅
    映画でしか表現できない世界があると思います。20世紀の最高傑作です。
  • ファンタジア
    映像と音楽が合体した総合芸術作品。ディズニーアニメの素晴らしさを堪能できます。
  • 独裁者
    戦争、人種差別を痛烈に批判したチャップリンの名作。ラストの演説はそのまま現代に通用します。
  • 東京裁判
    何やら憲法問題が騒がしいですが、この作品を一度見てください。
  • ハンニバル
    トマス・ハリスが生み出したハンニバル・レクター博士の名作。リドリー・スコット監督の傑作です。

オヤジの感想

羊たちの沈黙はやっぱり凄い

2月から始まった午前十時の映画祭(何度見てもすごい50本)羊たちの沈黙を見てきた。
この映画は1991年公開だが、映画館で見る機会を逃してしまい、LDを買って見ていた。もう何度見たか分らないくらいハマってしまった作品の一つだ。
今回、ニュープリントで最新の劇場で見ることができるとわかり、大画面で堪能してきた。

冒頭、ジョディ・フォスター演ずるクラリス・スターリングのランニングシーンがあるが、19年前の彼女はやっぱり若く、知的で、美しい。あのシーンを映画館で見ることができただけでも1000円は惜しくないとあらためて感じた。

ストーリーはもう何度もTVなどで放送されているので改めて言うこともないが、派手なアクションがあるわけでもなく、高い緊張感を保ったまま淡々とストーリーが進んでいき、最後まで気を抜けない展開は何度見ても面白い。
本来バッファロー・ビルを捕まえるための助言をハンニバルから聞き出すための面会だったのに、いつの間にかハンニバルとクラリスの神経戦に変わってしまい、それを利用しようとしたチルトンの欲の深さにつけ込んだハンニバルがまんまと逃走してしまうという展開で、先の展開をなかなか読めず、見るものをぐいぐいと引っぱっていく。

この映画の主役はクラリスのはずだが、何度見ても、ハンニバルの脱走のシーンの手口には驚かされる。
あの脱走こそ、今までになかった残忍さと冷酷さ、天才的な頭脳を併せ持った希有なハンニバル・レクターという人物がスクリーン・デビューした瞬間だ。
あまりにも常人とかけ離れているので、理解することすらできないキャラクターを生み出したこの映画は間違いなく20世紀の傑作だと思う。

2010年3月8日(月):札幌シネマフロンティアシアター2

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オーシャンズ、BBC系とはひと味違った

オーシャンズ
見たことのないクローズアップに驚いた。

WATARIDORIのジャック・ペラン監督作品だが、同じ海の生物を扱ったBBC系のアースとはちょっと趣が違った。
もちろんお決まりの。ペンギンが水中を飛ぶように泳ぐシーンや、クジラのジャンプ、シャチやサメの補食の様子はしっかりと納められている。
しかし、全体に非常に接近して撮られている。このあたりは技術の進歩と、監督の根性?によるところが大きいだろう。
そのため、本当にその場で見ているような感覚になる。
海鳥が魚を捕るために水中に突き刺さるように潜るシーンは、もしカメラマンがいたら突き刺さってしまうのではないかと思うほどだ。

だがなんといってもこの映画がアースなどと決定的に違うところは、漁の場面がしっかりと入っているところだろう。
このあたりはWATARIDORIでも環境汚染のシーンが出てきたりしているので、監督の訴えたいことの一つだと思う。
捕鯨とフカヒレを獲るシーンが納められているが、非常にインパクトがある。
捕鯨もフカヒレも反対ではないが、あの二つのシーンでこの映画の印象ががらりと変わった。
頭の良さで地球の生物界のトップに位置する人間であるが、その人間も仙人のようにカスミのみを食してはいないことを見せつけさせる。フカヒレ漁の後ではさすがに食欲は無くなるだろう。
だが、これが人間が生きていく上で、また他の動物が生きていく上で生物に課せられた宿命だ。特に人間の場合、生存するだけのための『食』では満足できないことをしっかりと心に刻むことが必要だ。

この映画は期間限定でこども500円で見ることができる。
子供連れの母親も何人か見に来ていた。漁のシーンは確かにショッキングではあるし、幼児には理解できないかもしれない。だが、我々はあのシーンが意味することを理解できる。
宮沢りえがナレーションをしているので、まさかあんなシーンが納められているとは思いもよらなかったが、人間も自然の一部として捉えているところにこの映画の存在意義があると思う。なお、フカヒレ漁や捕鯨のシーンが残虐で、豚や牛、鶏はそう思わないと思う人は、普段我々が食している材料がどのように調達されているかがわかるいのちの食べかた [DVD]を見てはどうだろうか。

2010年3月1日(月)ユナイテッド・シネマ札幌スクリーン10

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アバター、3Dはイマイチ

2D作品に続いて3D作品を見てきた。
私が見たシネマフロンティア札幌は、3D方式がXpanDという方式らしいが、どうもこの方式は3D感は得やすいが、画面が暗くメガネが重たいのが特徴のようだ。
確かにスクリーンが非常に暗いく、普段メガネをかけている人間にとっては3Dメガネの装着感が非常に悪い。

画面の暗さは2D版を見ているので、非常に暗く感じた。あれではアバターの色彩豊かな世界を十分表現できているとは到底いえない。
森の中や、空飛ぶシーンの翼竜?の色の鮮やかさがくすんだように見え、非常に残念だ。
メガネもレンズ部分が小さく、普通のメガネの上にこの3Dメガネをかけるとフレームが気になって仕方がなかった。重さもかなりのもので、手で押さえていないとずり下がってしまう。装着感は最後までついて回った。

3D効果は十分にあったと思うが、演出上まだまだ試行錯誤しているように感じた。
技術的な問題かもしれないが、遠景の奥行き感がまだイマイチで、風景などはそれほど深みを感じられなかった。ただ、近景では文字通りスクリーンから飛び出る感じはよく出ていたと思う。
まあ、アニメ以外で初の本格的3D映画であるので、まだまだこなれていない感じだったが、今回のアバターでジェームズ・キャメロン監督は他の監督より一歩先んじてノウハウをつかんだはずだ。今後の作品に期待できるだろう。
おそらくキャメロン監督は過去の作品全てを3D化したいと考えるだろう。通常の2Dの作品を擬似的に3Dに変換できるかどうか分らないが、そのような作品が増えると思う。アビスやタイタニックを3Dで見ることができるようになるかもしれない。

アバターはIMAX-3Dが標準フォーマットで作られているらしいが、残念ながら日本で見ることができない。IMAXの巨大なスクリーンで見ると相当印象が異なると想像できる。札幌のユナイテッドシネマにはIMAXスクリーンがあるが、対応してくれないであろうか。

これからは3D対応のTVが発売されてくる。どのような方式になるか分らないが、方式の乱立だけは避けてもらいたいものだ。

2010年2月24日(水):札幌シネマフロンティアシアター8

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アバター、パンドラの世界に圧倒された

アバター
パンドラの世界に圧倒された。

ようやくジェームズ・キャメロン監督のアバターを見た。
3D作品を見た知人から字幕が見にくいと聞いていたので、まず2D作品を見た。後日3D作品を見るつもりである。

とにかくキャメロン監督が構築したパンドラの世界に圧倒される。パンドラの世界はほぼ100%CGで作られているが、その存在感は抜群だ。
この作品を考えついたのが14年前だと言うから、当時の技術ではキャメロン監督が求めるクオリティでは実現困難であっただろう。
惑星パンドラの自然感が丁寧に描かれており、あたかもその世界を知っており、訪ねたことがあるかのような錯覚に陥るほどリアリティがある。
モーションキャプチャーで表現されるナヴィの動きも自然で、特に顔の表情は見事だ。
微妙な表現をキャプチャーするために、ポイントの数を相当増やしたらしいが、非常に自然だ。感情移入もしやすい。

驚いたのは、ジェイク・サリーがパンドラの猛獣に追いかけられて滝壺に飛び込むシーンだ。
CGのキャラクターが水の中に飛び込むというシーンは今まで見たことがない。
おそらくこのシーンには相当なこだわりをもって作ったのではないだろうか。
ジェームズ・キャメロン監督は過去にアビスで水中の世界を描いているが、あれは本物の水の中だ。おそらく実写の水中のシーンとCGのキャラクターを合成したものと思うが、全く違和感がなく画期的なシーンだと思う。

『アバター』といういわばリモート分身のアイディアは特段目新しくもなく、ストーリーはいたってシンプルであるが、私はこの映画は非常に政治的なメッセージを含んでいると感じた。中国で上映期間が短縮されたのも分る気がする。
それは、資源豊富な未開の星パンドラを開発するにあたって、いかにもアメリカ的手法、すなわち現地人の価値観を全く無視し、地球人の価値観を押し付けるという、現在でも進行中なアメリカが全世界で行っている『民主主義の皮をかぶった資本主義の押しつけ』そのもだからだ。
キャメロン監督はあえてアメリカ(と、すべての覇権的なのも)的な方法論を否定する物語を映画を通じて全世界に訴えたのだと思う。

とはいえ、そこに繰り広げられる驚異のパンドラの世界はすばらしいの一言につきる。
まるでYESのジャケットデザインを数多く手がけたロジャー・ディーンの世界を本当に実写したかのようだ。
これほどまで美しく異星の世界を描いた作品はないのではないだろうか。
パンドラの世界で生きている生物も実に生き生きと描かれている。
あの馬のような動物の動きは、馬をモーションキャプチャーしたのだろうか?
しかし、なんといってもドラゴンのような空飛ぶ翼竜だろう。
急降下するときの羽根のたたみ具合や、旋回するときの尾羽?の動きなど、見たことがないのに何故か既視感を感じてしまう。

アカデミー賞に多数ノミネートされた作品であるが、おそらく保守的なアカデミー会員はこの作品をあまり評価しないだろう。
しかし、この作品は画期的な美しい映像で映画の新しい世界を開いた作品には間違いないと思う。このすばらしい技術を応用すれば、今まで映像化困難と思われた多くのSF作品が注目を集めると思う。
キャメロン監督の今後の活躍に期待したい。

2010年2月15日(月):ユナイテッド・シネマ札幌スクリーン5

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サロゲート、SFとしては面白いがイマイチ

サロゲート
アイデアは面白いが、突っ込みがたりない。

自分自身の代用ロボットというアイデアは様々な可能性を持っているだろう。
自らを危険にさらさないという意味では、すでに一部は実用化されている。
アフガニスタンで飛んでいるアメリカ本土から操作されているともいわれる無人偵察機(攻撃も行う)や、凶悪犯の説得に遠隔操作のロボットなどがある。
しかし、現時点ではロボットが感じた五感を操作する者にフィードバックするところまでは出来ていない。

もちろん、五感のフィードバックだけではだめだ。映画では本人が睡眠する以外のほとんどの時間をサロゲートで代用させているようだが、そうなると本人の生理的ケアをする仕組みが必要になる。栄養補給や、排泄の問題が解決されなければならないだろう。
だがそれらの技術が全て実用化したとして、はたして映画「サロゲート」のような世界は誕生するであろうか。
おそらく、人が人としての肉体感覚を持っている限り、どんなに代用してもそれは無いと思う。だからこそ、主人公のグリアーは本当の妻との対面を願っていたのだと思う。
その事自体がこの映画の欠点で、真の人間的付き合いを望んでいるならば、サロゲートが全てをこなす世界観そのものが崩れてしまう。

結果的にサスペンス仕立ての映画であるが、最後に人間自身が中心となる世界を取り戻すストーリー自体が?と感じてしまった。ちょっと突っ込みが足りなかったと思う。
もっとも、妙に若く見えるブルース・ウィルス扮するサロゲートのグリアーが、腕をもぎ取られながらも無表情でターミネータばりの追跡劇を繰り広げるシーンや、キャンターに乗っ取られたピータースを生身のグリアーが追跡するシーンはそれなりに面白かった。

自分の代用肉体ともいうべきサロゲートが実用化されたなら、もっとありそうなのは攻殻機動隊の世界のようなリモート擬体としての使い方となると思う。
映画の中にも出ててきたが、PKO部隊のリモート兵士や、潜入捜査をする刑事なんかが真っ先に思い浮かぶ。

映画としてはアイデアは面白かったが、内容的にはつまらなかった。リモート擬体のアイデアは攻殻機動隊が先に行っているし、ストーリーも攻殻機動隊のSolid State Societyのほうが優れていると感じた。

2010年1月25日(月):ユナイテッド・シネマ札幌スクリーン2

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札幌在住の1958年生まれの男。
東京のコンピュータ会社に入社。汎用大型コンピュータのハードウェア保守一筋30年。その後札幌に戻る。
仕事に疲れ早期退職プランで退社し現在に至る。
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